タイトルと装丁にひかれて手に取った。
瀬戸内寂聴、瀬戸内晴美の頃の本も好きで読んでいる。
死に支度に関するあれこれが書かれた内容かな?
そんな内容ではなかった。
生きてきた道を振り返っての思い出やら、後悔やら、その時の感情などが書かれている。
「死に支度」って本来そういう事なのだと思う。
残され人の為ではなく、自分自身の為にある。
ゆっくり人生を振り返る事も大切な作業なのだろうと。
母も幼い頃、戦争中の事、学生時代の事などを話すことが多くなった。
話すことで母は自分の人生を振りかえっている。
きちんと聞いてあげようと思う。
そう言う私も、
学生時代の友達に再会し、楽しい時間や切ない恋を思い出し、
忘れた過去の検証をしている。
そして、後悔し納得し、歩んできた人生を落とし込んでいく。
さて、「死に支度」の最後に私は何を思うのだろう。
